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横浜今昔物語② 横浜港大さん橋国際客船ターミナルの歴史

開港当時から現在まで変わらぬ横浜の海の玄関口、「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」。今回は、関東大震災や太平洋戦争を乗り越えた様子など、その歴史を詳しくご紹介いたします。(2016年6月発行「Mon横濱」vol.4より)

公開日 2017年10月24日

カテゴリ
街を知る
エリア
日本大通り駅
ライター
Mon横濱
横浜今昔物語② 横浜港大さん橋国際客船ターミナルの歴史
出典: PHOTOHITO

ペリー提督の黒船来航をきっかけに結ばれた日米修好通商条約によって、250年の鎖国が終わり、開国へと時代が大きく動いたころ、当時寒村であった横浜村が幕府によって開港場として選ばれ、その横浜村と東海道を結ぶ近道、現代のバイパスのような大切なルートとして古道「横浜道」が開かれました。その歴史については前回( 横浜今昔物語① 古道「横浜道」(よこはまみち)が紡ぐ )にて詳しくご紹介いたしました。
今回は、みなとヨコハマの海からの玄関口である「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」の歴史についてご紹介いたします。大さん橋国際客船ターミナルは、横浜市中区海岸通1丁目1番地。開港当時からまさに横浜の表玄関なのです。

近代ふ頭の建設

「横浜開港資料館所蔵」 明治43年(1910年) 頃の横浜港

1859年(安政6年)の開港当時、横浜の港には小さな船たまりはありましたが、多くの貨物を上げ下ろしするふ頭、岸壁はありませんでした。国の発展とともに増え続ける貨物の荷役需要にこたえる為に、横浜開港から30年以上後の1892年(明治25年)に、横浜港最初の築港工事が始まり、貨物の荷役の為に船が接岸できるふ頭の建設が始まったのです。こうして1894年(明治27年)に今の大さん橋の前身である「鉄桟橋」が完成、メリケン波止場と呼ばれました。この鉄桟橋は、桟橋部分の長さが約457メートル、幅が約19メートルの近代ふ頭でした。
しかし国の成長とともに横浜の貨物量はその後も増え続けたため、横浜築港第2期工事として、この鉄桟橋を幅42メートル以上とする拡張工事が1917年(大正6年)に竣工しました。
        
鉄桟橋を含む横浜港からの主要な輸出品は生糸や茶などで、当時の日本に多くの外貨をもたらしました。また輸入品としては大豆、小麦、綿花、石炭などで、往時の繁栄の歴史は生糸貿易で財を成した実業家、文化人である原三渓の三渓園やシルクセンターなどにもしのぶことができます。

関東大震災による倒壊と復興

1923年(大正12年)9月1日の関東大震災により桟橋部は陥没し、上屋は消失してしまいましたが、復旧は同年の10月から始まり1925年(大正14年)の9月には竣工しました。そしてさらに11年後の1936年(昭和11年)には横浜港第3期拡張工事が竣工しています。このころから日本船籍の新鋭旅客船新造が相次ぎ、外国新造大型船も続々と入港するようになり大桟橋は黄金期をむかえました。

戦後の発展

太平洋戦争終結後の1945年(昭和20年)には、進駐軍により大さん橋が接収され、サウスピアと改称されました。進駐軍も当初GHQを大桟橋からほど近いホテルに置いていましたが、その後1952年(昭和27年)に大さん橋の接収は解除されました。こののちに、客船氷川丸が米シアトル航路に復帰、フルブライト日米交換学生も乗船していました。1960年代初頭には、移民船のぶらじる丸、あるぜんちな丸等の就航など、第二の南米移民ブームを支え、世界1周の豪華客船の寄港など、大さん橋は華やいだ雰囲気に包まれました。
そして1964年(昭和39年)の東京オリンピックに合わせ大改修された大さん橋には、豪華客船など5隻が接岸されホテル船に。大さん橋ロビーに設置された街頭テレビの前にはたくさんの人たちが集まって東京オリンピックの放映に見入り、土産物店は大賑わい、多くの外国人乗船客たちが横浜市内に繰り出しました。
1975年(昭和50年)には、クイーン・エリザベス2世号(QE2)が92日間世界一周の乗客約1300人を乗せて初入港しました。

1980年代以降から現在の大さん橋

1989年(平成元年)には老朽化による大さん橋地区の再整備事業の改修工事が着工され、1993年(平成5年)に代替ターミナルが完成しました。
さらに、2002年(平成14年)には、600件以上のコンペ参加作品から選ばれた、アレハンドロ・ザエラ・ポロ氏とファッシド・ムサヴィ氏の設計による新たな大さん橋国際客船ターミナルが完成。今では24時間 誰でも訪れることのできる、横浜港を象徴する観光地となっています。屋上は素晴らしい景観と環境に優しいウッドデッキ(ブラジル産イぺ材)仕上げで、芝生の緑地もあります。大型客船の入出港時などにはたくさんの見物客で賑わい、横浜市港湾局が一般公募した愛称である「くじらのせなか」として親しまれています。みなとヨコハマを360度見渡せるお勧めのビューポイントで、横浜3塔(神奈川県庁:キング、横浜税関:クイーン、横浜開港記念会館:ジャック)を一望できるポイントもあります。
出典: PHOTOHITO

2階は出入国ロビーとして、インフォメーション、発券所、船客待合場所、店舗、レストラン、CIQ機能 税関、出入国管理、検疫施設などがあります。大さん橋ホールは、柱や梁のない大空間に最大約1200人が集え、数々のイベントや展示、物販、室内競技など多目的に利用できるスペースになっています。1階はフロアすべてが駐車場になっており、普通車なら400台収容可能で24時間オープンしています。

幕末の寒村から370万人の国際都市へ。横浜の歴史を見届けてきた【大さん橋】、港の潮風に吹かれてのんびり深呼吸しに訪れてみてはいかがでしょう。

横浜港大さん橋

住所
神奈川県横浜市中区海岸通1丁目1-4
電話番号
045-211-2304
最終更新日:2017.7.6
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