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器から立ち上る昭和の香り。これぞ、日本のラーメン。

「栄屋ミルクホール」に来ると、今が平成であることをちょっと忘れてしまう。青緑色の銅板の外壁に錆びた看板、ガラスがはまった木の引き戸、白地に力強い黒文字が際立った「ミルクホール」の暖簾。そんなお店の佇まいもさることながら、ここには“昭和”の味がするラーメンがある。(2015年3月発行「FREE AWAJI BOOK 8890」No.9より)

公開日 2017年12月6日

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エリア
神田駅
小川町駅
ライター
FREE AWAJI BOOK
器から立ち上る昭和の香り。これぞ、日本のラーメン。
お店の本当の屋号は「栄屋」。戦前、神田司町で開いた蕎麦屋が始まりだ。

建物は昭和初期に建ったもの。錆びた看板も味がある

1945年に戦争で店が焼け現在の場所に移転するも、材料不足で蕎麦が作れず、ミルクや喫茶・軽食を出す「ミルクホール」という業態になった。ここで生まれ育った二代目店主・高橋栄治さんは思い出を振り返る。 
「当時は周りに飲食店なんてなかったから、どんどんメニューが増えていってね。丼物や手作りの和菓子、果物も置いてたよ。昔はお客さんと蓄音機で音楽を聴いたり、テレビを観たりもした。この店は喫茶店でありレストランであり、近所の人たちが集まる憩いの場でもあったんだよ」。
現在も続く看板メニュー「ラーメン」が生まれたのは約65年前のこと。世間でどんなに凝ったラーメンが流行しても、先代が創りだしたこの鶏ガラ醤油スープのラーメンは、仕込みから作り方、材料まで誕生当時から何一つ変えていない。
醤油スープは生醤油で仕込んだかえしに、鶏ガラとニンニク、野菜を3時間じっくり煮込んだスープを合わせたもの。麺は舌触りと歯切れがいい細めのストレートを使う。豚肩ロースを使ったチャーシュー、小松菜、長ネギ、メンマをのせ、仕上げに鶏油を表面にさっとかける。出来上がったラーメンは誰もが知る“これぞラーメン”という風貌で、湯気とともに立ち上がる醤油の香りがたまらない。奇をてらった仕掛けがないから、あれこれ味を詮索する必要はなし。キレのある醤油スープを味わい、ズズッと麺をすする。シンプルなラーメンは味わい方もシンプルに限る。

一番人気は「ラーメン+半ライス」のセット

「今はいろんなラーメンがあるけど、飽きちゃうでしょ?だからうちは変えないの」と高橋さん。思い出すとまた食べたくなり、食べたくなったらここにある。こうして昭和生まれのラーメンは愛され続けていくのだ。

豚肩ロースを生醤油で煮込む自家製チャーシュー

栄屋ミルクホール

住所
東京都千代田区神田多町2-11-7
電話番号
03-3252-1068
営業時間
10:30~17:00
定休日
土・日・祝
平均予算
~¥999
最終更新日:2017.3.21
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※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。
※飲食店情報の平均予算は、食べログの店舗基本情報を引用しています。

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