ちくわ。 おでかけ情報

VEGETABLE CORPORATION、音楽とドリンクのハイブリッドを楽しむ場所。

good mornings

公開日 2018年3月5日

新御徒町駅が最寄りの界隈に、新しくて聞き捨てならないコンセプトの、とあるインディペンデント・レーベルのお店があります。なんておしゃれな八百屋さん、と思ったら大間違いです(笑)。

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上野エリアと浅草エリアの間、住所名としては元浅草の界隈。いたって落ち着いたこの一帯のとある路地に、意外な組み合わせの商品を扱う音楽レーベル、VEGETABLE RECORDのお店があります。その名も「VEGETABLE CORPORATION」。

シンプルでこざっぱりとした店内。右奥にはギャラリースペースも見えます。
事前情報ナシで通りすがりに見かけたら、「あ、洋服とか雑貨も扱うカフェかな」なんて思ってしまいそうですが、違います。ここが取り扱うのは、レーベルが展開する楽曲が付属したコーヒー豆やビール。

店内中央に並んだコーヒー豆のパッケージが置かれている辺りが何やら普通ではありません。
一瞬「?」となりそうですが、音楽ダウンロードコードがついたコーヒー豆が買える、というわけで、いってみればこのお店では、ドリンクという商品がCDなどと同じような存在なのです。新しいですね。
ビールもまたしかり。瓶にくくられたタグに音楽ダウンロードコードが付いています。

コーヒー豆/ビールの他にホットサンドで軽い食事も。くるみとハチミツのホットサンドでは、シナモンのかかったホイップクリームをディップして、まろやかな味わいが楽しめます。
このお店を手がける三上僚太さん。音楽レーベル「VEGETABLE RECORD」を運営し、またそこで作品もリリースしている彼が、相方の共同運営者・林さんと二人三脚でここをはじめたのは昨年9月のこと。
彼ら二人からなるユニット「THE VEGETABLES(ザ・ベジタブルズ)」の楽曲は、それぞれがソロで作るときの作風とはひと味もふた味も異なり、シュールかつユーモアがちらついたコンセプチュアルなもの。店内で流れてふとニヤリとさせられるファルセットの声が、実は三上さん本人のボーカルだったりもします。
https://vegetablerecorddigital.bandcamp.com
コンセプトの部分が際立つ一方、そのコーヒー豆とビールも、実はちょっと他では味わえない代物。コーヒー豆は、福井県永平寺町で三上さんの相方である林さんの実家が始めた自家焙煎コーヒー豆のお店「COZY COFFEE」から。またビールは奥多摩の新進気鋭のブリュワリー「Beer Cafe VERTERE(バテレ)」が大自然の清らかな水でつくったクラフトビール。共に都内で取り扱っているのはほぼここのみというレアぶりです。
目の前の美味しい一杯をじっくり頂きながら彼らのアルバムに耳を傾け、深呼吸するひととき…。なんだか今までにはない感覚世界が開けてくるような。三上さんいわく「実はそういうところこそ、僕らがこれから探求していきたい領域」なんだとか。

「味わいと音楽を組み合わせて『このコーヒーの味、ドリーミーだな。』とか『あのビール、ロマンチックな味がする』とか、ドリンクなのにまるで音楽に触れたときのような印象を与えられたら面白いなと思って、今、体系的にいろいろ実験したり調べたりしている最中です」。
「人間の知覚は非常に曖昧で、プラシーボ効果と同じように、同じ飲み物でも、その場に流れる音楽がポップスだと軽やかな味に、クラシックだとより重厚な味に感じる人が多いという実験結果もあるそうです。味覚にとどまらず香水などの香りの領域でも同じことが探っていけそう」とのことで、世には未だ知られざる感性の世界の法則というのが、ありそうなのです。

それに、もっと身近な話でいうと、近づきたい人との会話のネタなんかにも活用できそう(笑)。
コーヒーを味わう。ビールで安らぐ。そういった生活の中の楽しみが、聴覚を巻き込んで、複合的でもっと心地よい何かに発展していく。そんな世界を切り開こうとする「VEGETABLE RECORD」が今、この場所で発信していることは、もしかすると生活文化史上とても大きな意味を持つことになるかも知れません。
「ちょっと大層ですが、最終目標は音楽史に貢献することです。半分冗談ですけど(笑)」。でもやっぱりその眼差しの向こうには、壮大なスケールの地平が広がっている模様です。

元来レーベル作品の発信拠点であるこのお店ですが、ドリンクと音楽の両方を扱うことで、より広く世に開かれた存在になれることにも、三上さんは大きな意義を見出しています。「コアな音楽ファンだけ、というのではなくて、例えばクラフトビールを飲み歩くのが好きな方とか、いろんな方に立ち寄ってもらい、それぞれに楽しんでいただきたいです」。

時には店内でヨガのイベントが行わる、なんてことも。やはりその間口は広いのです。
(文:古谷大典)
(撮影:大塚秀樹)

ベジタブル コーポレーション (Vegetable Corporation)

住所
東京都台東区元浅草1-14-7 松島ビル1F
電話番号
080-3442-7747
営業時間
11:00〜23:00 (土・日・祝は10:00〜)
定休日
不定休
平均予算
¥1,000~¥1,999
最終更新日:2018.2.5
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※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。
※飲食店情報の平均予算は、食べログの店舗基本情報を引用しています。