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昔日の文豪を偲ぶ、神楽坂・文学さんぽ

ちくわ。編集部

公開日 2018年5月4日

文豪たちが愛し、住み暮らした「神楽坂」。明治時代より、坪内逍遥、夏目漱石、芥川龍之介などが闊歩したその足跡が、そこここに残っています。坂上からは、かつて赤城山まで見渡せたそうで、見晴らしが良く、花柳界の音や色は新たな物語に着想を与えたことでしょう。文豪になったつもりで練り歩けば、創作意欲が掻き立てられるかもしれませんよ。

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石を辿って、『金色夜叉』を執筆した「尾崎紅葉 旧居跡」へ

開け放たれた白い門扉。その先に路地が奥へ奥へと伸びています。こんもりと繁る樹木の先に小さな案内板が立ち、尾崎紅葉(1868~1903)が晩年の12年間、鳥居家の母屋で暮らした証を伝えています。当時の家屋は戦災で焼失していますが、戦後に建てられた2階建ての家に、往時を偲ぶことができます。

紅葉は2階の8畳と6畳を書斎と応接間にしていたとのこと。明治期、硯友社(けんゆうしゃ)を主宰し、「我楽多(がらくた)文庫」を発刊していた彼の元には、多くの弟子たちが集まったそうです。そのなかには、泉鏡花の姿もありました。

尾崎紅葉旧居跡

住所
東京都新宿区横寺町47
最終更新日:2018.3.6
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時を隔てて、二人の文豪が暮らした地「泉鏡花旧居跡 北原白秋旧居跡」

今は笹が繁る緑の小さな園に、かつて木造の家屋が建ち、二人の文豪が時を異にして暮らしていました。はじめは、泉鏡花。明治から昭和にかけて活躍した小説家です。彼は硯友社の新年会で知り合った神楽坂の芸妓・桃太郎(本名、伊藤すず)と知り合い、1903(明治36)年より同棲を開始。彼女は『婦系図』お蔦のモデルで、後に結婚し1906(明治39)年7月までここで暮らしました。
もう一人は北原白秋。1908(明治41)年10月より一年だけ住まい、短歌「もののあはれ」(63首)を発表し、この地で精力的に活動していたようです。

泉鏡花旧居跡 北原白秋旧居跡

住所
東京都新宿区神楽坂2-22
最終更新日:2018.3.6
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文豪たちが愛用した原稿用紙が見つかる「相馬屋源四郎商店」

徳川4代将軍・家綱の御代である1659(万治2)年にはすでに初代が紙すきを始めていたという老舗は、紙問屋を経て、戦後、文房具店となりました。明治期には、尾崎紅葉の助言により原稿用紙をそれまでの和半紙から洋紙に変えて売り出しています。
店内のショーケースには、夏目漱石が書き留めたものや、坪内逍遥の原稿などが展示されています。
当時と同じ原稿用紙は、今も購入可能。昔ながらのセピア色と、新たに赤と緑の3色展開で、字詰めのバリエーションもさまざま。原稿用紙を手にすれば、何か執筆したくなるかもしれませんよ。

相馬屋源四郎商店 (そうまやげんしろうしょうてん)

住所
東京都新宿区神楽坂5-5
電話番号
03-3260-2345
営業時間
9:00~19:00
定休日
日曜・祝日
最終更新日:2018.3.6
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文豪、そしてアーティストたちも堪能した「たつみや」の鰻。

創業は1948(昭和23)年。鄙びた風情が魅力的な鰻屋さんには、井伏鱒二のほか、岡本太郎、荒木経惟(あらきのぶよし)、そしてジョン・レノンとオノ・ヨーコが訪れたのだとか。じっくりと蒸し、焼かれた鰻がタレをまとうと、一気に香ばしい香りが立ちこめます。
出典: 食べログ

お店では、やはりうな重3300円〜を。キリッとしたタレに引き立てられたふんわり柔らかなうなぎの旨みが、香ばしさとともに口の中に広がります。
出典: 食べログ

たつみや

住所
東京都新宿区神楽坂4-3
電話番号
03-3260-7016
営業時間
[月、水~土]12:00~14:30(l.o.14:00) 17:30~20:30(l.o.20:00)[日祝]12:00~14:30(l.o.14:00) 17:00~20:00(l.o.19:30)
定休日
火曜日、第三水曜日
平均予算
[夜]¥3,000~¥3,999 [昼]¥2,000~¥2,999
最終更新日:2018.2.28
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「毘沙門天 善國寺」の賑やかな縁日は、数々の物語に登場

文人墨客が界隈を闊歩していた明治から大正初期、神楽坂は「山の手銀座」と呼ばれていたほど、賑やかさこの上なしでした。とりわけ善國寺には相当な人々が集っていたようで、作詞家・西条八十(さいじょう やそ)は『新東京行進曲』でその賑やかさを表しています。

また、夏目漱石の『坊ちゃん』でもこの縁日に触れられており、善國寺の縁日は古くから神楽坂の賑わいを象徴するものだったことがわかります。

神楽坂 毘沙門天 善国寺

住所
東京都新宿区神楽坂5-36
電話番号
03-3269-0641
最終更新日:2018.2.13
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文豪たちが立ち寄った場所を巡れば、彼らの息遣い感じられそう。

坂を上ったり下りたり、路地をたどって旧居跡を訪ねれば、当時の家屋はなくとも彼らが暮らした様子が目に浮かぶよう。さらに、彼らが愛した店に立ち寄れば、彼らが生み出した世界観とはまたひと味違った人となりが垣間見えてきて、親近感すら感じられます。

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※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。
※飲食店情報の平均予算は、食べログの店舗基本情報を引用しています。

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