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出来立ての味が格別。行列必至の大学芋専門店。

good mornings

公開日 2018年6月8日

浅草観光で、小腹が減った時、ちょっとした手土産が必要なとき、ぜひおすすめしたいのが、今回ご紹介する大学芋の専門店「千葉屋」です。“大学芋しか売らない”という潔さ。丁寧な仕事で昔懐かしい味を頑に守り続けています。

エリア

奥浅草

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地下鉄浅草駅から徒歩15分ほど。浅草寺や花屋敷周辺の観光客らでごった返す喧騒から離れた言問通り沿い。最近では「裏浅草」との愛称でディープな浅草ファンから親しまれているこのエリアで、行列が絶えないお店として知られているのが、大学芋専門店の「千葉屋」です。

創業1950年の老舗。「大学いも」と記された赤のれんに、年季の入った木製ショーケースの中に積み上げられたアツアツの大学芋の山。余計なものを削ぎ落とした凛とした佇まいに、長い歴史に裏打ちされた商品への確かな自信とお客さんへの誠実さが感じ取れます。
販売しているのは、「大学いも」400g(740円)に、薄切りのさつまいもを揚げて蜜にからめた“サツマイモチップス”の「切揚」400g(740円)。それとシンプルな「ふかしいも」400g(370円)の3種類です。「出来立てを食べて欲しい」という店主の思いから、予約などは一切受け入れておらず、材料がなくなり次第閉店。創業以来変わらない営業スタイルです。

購入すると、出来立ての状態でビニール袋にどっさりと詰められ、秘伝の蜜にたっぷりと漬かった大学芋が手渡されます。さっそく食べてみると、芋の中心部までしっかりと蜜が染みていて、ねっとりとした芋本来の味とみたらし団子の蜜のような香ばしい甘さが絡み合い、病み付きになる美味しさです。ふんだんにまぶされた黒ごまがよいアクセントになって、手が止まらず、400gの芋の山がすぐになくなってしまうから驚きです。冷めてしまうと、若干芋のゴワツキが出てきてしまうので、確かにこれは出来立ての味を楽しむのが正解です。
「素材の芋のことをよく観察して、芋と相談しながら作る。そして出来立てを食べてもらいたい。できるだけ温かいものを食べてもらいたい。ただそういう気持ちだけでやってます。特別な美味しさの秘密みたいなものは特にないんです」と、お店の代表で2代目の増田登さんがにっこりと語ります。

お店の原点は、先代である増田さんの父が浅草で営業していた芋問屋。創業当時、戦争に負けた後で食糧難という背景もあり、手軽にお腹が満たされ、砂糖と芋さえあれば作れる大学芋は街の人に重宝されたようで、浅草周辺にも数多くの大学芋専門店が軒を連ねていたそうです。芋問屋であった利点を活かし、当時主流であった千葉県産の芋を使った大学芋屋を始めたことから今の屋号になったと増田さんが教えてくれました。
現在でも素材の芋は徹底的に吟味し、秋口から春先にかけては、千葉県産の「紅高系」、夏からは鹿児島県産の「べにさつま」を使用。旬で一番美味しい状態の芋しか扱わないというこだわりようです。

素材のことを知り尽くしているからこそ、選別や加工、揚げ方にまで、細かい気配りができ、製法は単純ながらも、多くの人が魅了される美味しい大学芋が提供できるのです。
「うちの商品は全然すごいものではないんです。レストランなんかの料理に比べたらB級品だからね。それでも、たがが大学芋でも誠実に作っていたら宣伝なんかしなくても、創業当初から、買っていった人の口コミだけで、うちの大学芋の味がいろんな人に伝わっていったんですよ。車道沿いっていう場所がよかったんだよね、きっと。浅草にあった他の大学芋屋さんは、皆違う商売に鞍替えしていく中、うちだけはいまだに続けられている。本当に感謝だね」。
奢ることのない謙虚さをもって、黙々と丁寧な仕事を続ける。伝統が継承される秘訣が、この大学芋屋さんにはしっかりと詰まっています。

(文:上田太一)
(撮影:河田真司)

千葉屋

住所
東京都台東区浅草3-9-10
電話番号
03-3872-2302
営業時間
[月~土] 10:00~18:00 [日・祝] 10:00~17:00
定休日
火曜日
平均予算
~¥999
最終更新日:2018.6.19
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※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。
※飲食店情報の平均予算は、食べログの店舗基本情報を引用しています。

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