上野公園一帯と谷根千エリアはここでつながる / 芸術の小道

上野駅を出ると目の前に広がる広大な上野公園の一帯も、東京芸大の方までくればかなり奥まった位置に。美術館/博物館や動物園、東京芸大が織りなす一大文化集積地も、この辺で終わり、そんなロケーションです。

美しい並木道の敷地を過ぎてその先、やや右手に見える小さなと抜け道のような通りが「芸術通り」。上野エリアと谷根千エリアを結ぶ、ある意味「結界」のように映る小さな路地です。意外に車の交通量が多いので、注意して歩きましょう。

ここが面白いのは、フランスはパリの街角で見られるデザインの、通りを示す標識があちこちで見つかること。このとおり「RUE DES ARTS(リュ・デザール = 芸術の通り)」とあります。通りの住民や商店、会社事務所までが手を組み、通りとしてのキャラが立つよう、一丸となって取り組んでいるようで素敵です。
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アートに親しむ喫茶時間 / 芸術喫茶 カフェ デ ザール

そんなこの通りの中で、名前がトップバッター的な響きの、このお店。その名の通り、いかにもクラシカルなファインアートにあふれた雰囲気の空間。値札のついているものもあって、販売も兼ねた展示がなされています。

ここでも、やはり「RUE DES ARTS」。左上にありますね。
かつて人々が夢見ていた、昔懐かしのパリ〜フランス風情をジュースなんかとともに懐かしむのも、一興です。当時の映画とか、見たくなってきますね。
B芸術喫茶 カフェ デ ザール
- 住所
- 東京都台東区上野桜木1-5-14
- 電話番号
- 03-3824-4111
- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 月曜日、火曜日
- 平均予算
- [夜]~¥999 [昼]~¥999
データ提供:食べログ
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住宅街を、うねうね。 / へび道
文字通り蛇行するかたちの路地「へび道」。どこかで90°曲がるでもなく、先行きが見えないままに微妙に角度を変えつつ歩き続ける、このこそばゆい感じは、なかなか他では味わえません。心して(?)楽しみましょう。
基本住宅ばかりなので、通るときはどうぞお静かに…。
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谷中のまちのベーグル屋さん / le bage(ル・ベーグ)
千駄木方面から向かうと、へび道の最後の最後というあたりで見つかるおしゃれなこのベーグルのお店。ご褒美とばかりに立ち寄ってみたくなる、そそるロゴです。
そして店頭に並ぶベーグルの美味しそうなこと! プレーンはもちろん、ブルーベリーやショコラといったスイーツ系からカレーチーズ、ミニベーグルドッグといったお食事系まで、季節限定ものも含めると30種類ほどもあるラインナップを前にして、迷わずにはいられません。
名前がついて間もない、新進気鋭系のみち / キッテ通り
へび道の一本おとなり、キッテ通りは、2017年3月に名前がついたばかり。台東区の「区道愛称事業」において、区民生活に重要な役目を果たす道のひとつとして名前が付けられることになったのですが、通りの中ほどに郵便局があること、それに人と人を結ぶ「切手」のような役割を担ってほしい、みんなに遊びに来て(kite)欲しい、そんな思いも込められてこの名前となったというのです。とっても地域愛を感じますね。
住宅に混じって、時々お店がちらほら伺える程度の頻度。地元の人の生活道路なのですが、地域をめぐる郵便局員さんのバイクや車も割とよく見かけるので「なるほど、キッテ通り!」と思わせられます。
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ステキな雑貨や洋服、見つけてみよう / ツバメハウス
この看板を見たら2階へ。ヨーロッパのヴィンテージウェア他、アクセサリー、食器、ベビーシューズ手作りキットなんてものまで含めて、雑貨類、ウェア類が色々。古いものも新しいものも、色々取り揃う空間が待っていますからお楽しみに…!
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観音さまのいる通り / 大観音(おおがんのん)通り
千駄木駅を降りてすぐの団子坂。そこを登りきったら道はそのまま大観音通りへ。平らでまっすぐ、本駒込駅まで続く一本道です。名前の由来は、通りに面する光源寺の駒込大観音から。登下校する地域の中高生の姿、八百屋的なスーパー、昔ながらのラーメン屋さん、本屋さん、クリーニング屋さんなど、昔ながらの商店がわりと元気にやっている光景が楽しめます。
ここが変わっているのは、車道と歩道の境に段差がなく、歩道が緑色で区別されているだけということ。だからなのか、比較的大きな通りで車の通行量もそこそこあるはあるものの、道全体としてゆったりとした感じで気分ものびのびしてくる、そんな不思議な心地よさがあります。
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SINCE天保元年(!)のおそば屋さん / 巴屋(ともえや)
そんな通り沿いにあるこちらはなんと創業天保元年。お店の中も年季の入った質素感がわびさび的な素敵さです。
特に冬、乾燥した外の空気をくぐり抜けてお店に入りストーブの熱をありがたく感じつつ静かにおそばをすするのなんて、風情があってオススメです。ちなみに白菜の漬物がいつも付いてきます。
穏やかな日常感のある町の「みち」って、いい。
谷根千の町歩きの魅力は、ズバリ「昔ながら」感のある平和さ・穏やかさ。ここで紹介したような当エリアの歩きがいのある道は、最寄り駅からちょっと離れた、住宅街を分け入ったところにあるような道もいっぱいですが、ちょっと迷うくらいが楽しさ的にちょうど良いのです。
この記事で紹介したスポット
