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夏の風物詩・冷やし中華の原点は、 神田・すずらん通りにあり! - 揚子江菜館

FREE AWAJI BOOK

公開日 2018年6月30日

涼求め、神田の冷やし中華をすする夏。神田神保町はすずらん通りの老舗、「揚子江菜館」にて。
(2018年6月発行「FREE AWAJI BOOK 8890」No.22より)

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小学生の頃、夏休みの日課だった絵日記。まるひと月にもわたる、長い長い夏の日常を 書き連ねていく日々のいつか・どこかで「お昼はひやしちゅうかをたべました。つめたくておいしかったです」なんて綴ったことのある人も多いはず。そんな夏の味覚の代表格、冷やし中華だが、実はこれ、今をさかのぼること85 年も前(1933年)に、神田はすずらん通りに面する中華の老舗「揚子江菜館」で生み出されたものといわれている。

具材や盛り付けの由来を知って、一層おいしく。

中国史上、最後の王朝である清朝も末期、 寧波(ニンポー)から弁髪姿でこの地にやって きた初代が、明治 39 年(1906 年)に立ち上げたこのお店。のちに二代目として店を継ぐことになる息子は、ある時、小さい頃から親しんでいた名店「まつや」のざるそばをヒントに、「中華料理でも、冷たくておいしい麺料理がきっとできる」と確信し、2 年もの歳月をかけて開発・完成したのが、今このお店で見ることのできる姿そのままの、冷やし中華である。一般的には、まかないはさておき、お客に提供するものはあくまで温かいものを、というのが中華 料理のセオリー。それを覆して登場したこの新 手の味は、地域に多数いた中国人留学生・日本人 を問わず、驚きと賞賛を以って受け入れられた。

すずらん通り沿いの入り口。美味なる誘惑が色々。

十全十美(完全無欠で非の打ち所がな い)という中国のことわざになぞらえ、十種もの具材で構成された贅沢な盛り付けは、実は富士山とその四季をモチーフにしたもの。それも、チャーシューで春の大地を、みずみずしいきゅうりで夏の緑を、煮たタケノコで秋の落ち葉を、糸寒天で冬の雪を、おまけに錦糸卵を使い山頂の雲まで( ! ) 表現してみせるという、完璧なまでの意味の持たせよう。まずは向かって正面のきゅうりで喉を潤してから麺やその他をいただく、というのが本来の食べ方だ。200回以上の試作を経て完成したという甘酢タレの、甘みがありつつもさっぱりとした味わいとともにいただくストレート麺ののどこしは、実にさわやか。

見事な山盛りは、近所の富士見坂から見えた富士山に着想を得たもの。

お店を継いで20年ほどになる現・四代目の沈 松偉(ちん しょうい)さんもまた、そんな先人の功 績をしっかり今に伝えつつ、別のアプローチで創意工夫を凝らしている。今やすっかり市民権を得た麻辣(マーラー)湯麺や酸辣 (サンラー)湯麺も、実は十数年ほど前に彼が始めたものなのだとか。揚子江菜館は、今も昔も日本の中華料理界のトレンドセッターなのだ。

語る沈さん。険しくもユーモラスな京劇面の絵はお店の目印。

揚子江菜館

住所
東京都千代田区神田神保町1-11-3
電話番号
03-3291-0218
営業時間
11:30~22:00(L.O.21:30)
平均予算
[夜]¥2,000~¥2,999 [昼]¥1,000~¥1,999
最終更新日:2017.5.31
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※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。
※飲食店情報の平均予算は、食べログの店舗基本情報を引用しています。

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