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数十年の味覚探検を経て紡がれる 新しくてやさしい、山形の味 ‐ 麺ダイニング ととこ

FREE AWAJI BOOK

公開日 2018年7月4日

そのクールさに、はっとする。今年の夏も、どうぞよろしく。神保町の「麺ダイニング ととこ」で、夏に食べたい定番・冷ったい(つったい)ラーメン。(2018年6月発行「FREE AWAJI BOOK 8890」No.22より)

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全くもって新しいのに、ことさらに珍しさを狙っているのとも違う。むしろ素材同士がとてもよく調和した、やさしい印象の味。2012年創業「麺ダイニング ととこ」の定番・冷ったい(つったい)ラーメンは “創作系”なんて軽く一言では済ませられない、味覚の新境地を開いてくれるような味わいだ。コシのある全粒粉の麺、炭火で炙った香ばしい鶏肉、油を使わず、醸造りんご酢を加えたまろやかなしょうゆベースのスープ。夢中で麺をすすっていると、ときおり氷がカランコロンと音を立ててどんぶりの中を動く。

氷の光沢が目にも涼しくユニークな「冷ったいラーメン」。

地元山形で、ドライブイン型の食堂を営む家に生まれた菅原由紀子さんはきっと、お父さんゆずりの味覚開発の天才肌に違いない。「あまりこねくり回して発見するという感じではないんですよね。日々生きていて、食事していて、あるいは休憩時間にテレビを見たりしてて、時々ピーンと来るんです。あれとあれの組み合わせ、試してみたらきっとおいしいんじゃないか、なんて」。

明大通りに位置しており、学生ファンも多数の店内。

高校時代からたい焼きや水出しコーヒーと、興味の赴くままに食べ歩きを続けてきた彼女。仕事でも、和食に中華にイタリアンなど、様々な食の現場を渡り歩いて、気づきや学びを得てきた。長い時間をかけ培われたそんな感性と経験を大きく開花させたのは2012年、お店のオープンにあたりすぐ開発した「冷ったいラーメン」。その後も開発を続け、今では冷たいラーメンだけでも実に6種類ものラインナップを取り揃えるに至っている(うち2種類はオールシーズン対応)。

菅原さんは、優しくて小さな声の持ち主。ラーメンこそが一番の拡声器かも。

「かんすいや化学調味料のせいか、私自身がお腹を壊してしまうラーメンも世の中には多いので」と、身体が喜ぶヘルシーさにこだわっていて、それがおばあちゃんを中心とした女性たちからも厚い支持を得ている。女性が気軽にゆっくり一人飲みして過ごせるのも売り。

はじめての美味しさ。しかも健康だなんて!

半生にわたる味覚の旅路で、ある時気づいた意外な発見。それは求めていた理想の味がことごとく、自分のルーツの中にあったということ。生前お父さんが作っていたそば然り、鶏卵場を営む母方の叔父さんの家の鶏肉然り。「改めて、いいものを食べさせてもらっていたんだなって」。かつて大学時代に慣れ親しんだこの街で、菅原さんがこのお店を立ち上げ、日々奮闘すること。実家の懐かしの味から新メニューを開発すること。山形のお店をたたんで以来、約20年越しの家業の再生となるこの「ととこ」の姿に、天国のお父さんも感慨深い気持ちに浸っていることだろう

麺ダイニング ととこ

住所
東京都千代田区神田小川町3-10-9 斉藤ビル 1F
電話番号
03-5577-4404
営業時間
11:00~23:00(L.O.22:30)
平均予算
~¥999
最終更新日:2017.10.10
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※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。
※飲食店情報の平均予算は、食べログの店舗基本情報を引用しています。

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