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街の仕掛け人に教わる「丸の内イルミネーション2018」の美しさのヒミツ

good mornings

公開日 2018年12月7日

冬の今時期、東京中を見渡しても丸の内のイルミネーションほど整然と美しい輝きを見せるものは、ちょっと他には見当たらないでしょう。この街はおろか、都内きっての「冬の風物詩」とすら言えるこの景観。それがいかにして成り立っているのか、実際にそれに携わる方々にお話を伺います。

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12月の東京は、街のいたるところでイルミネーションのきらめき。日に日に強まる風の冷たさに比例するようにロマンを求め、センチメンタルに傾くこの季節を象徴するような存在です。

都心では犬も歩けば、と言っても差し支えないほどたやすく見つかるイルミネーションですが、街と一体化した美しさゆえか、丸の内仲通りのものほど目を奪うものはないと言っても良いかもしれません。
1.2キロという長さに渡りシャンパンゴールド一色でまとめあげられた、見事なまでの光の回廊。長さのぶんだけ夢見心地も続くというものです。

11月上旬から2月中旬までのおよそ100日間に渡り、のべおよそ100万個ものLED電球を用いて展開されるこの丸の内イルミネーション2018は、その始まりから数えて今年で17年目を迎えています。

都内屈指のイルミネーションのひとつとして指折り数えられるほどまでに世間から高い認知を得ている現状ですが、そこには、丸の内及び近隣のエリアをフィールドに行われる街づくり施策のあゆみも大きく関わっています。

そんな街づくりのこと、およびイルミネーション実施にあたり旗振り役として深く携わっているのが、こちらのお二人。
イルミネーション実現のために行政協議の点からこれを支える三菱地所 開発推進部の中嶋美年子(みねこ)さん(画像左)。そしてイルミネーションの履行自体の取りまとめ役、三菱地所プロパティマネジメント株式会社 プロモーション事業部の宮本靖子さん(同右)。

中嶋さんはこのイルミネーションに限らず、丸の内仲通りを舞台として行われるイベントを実施する際に交通規制などの「行政協議」を区や警察と行ったり、周辺地権者などの、関係各者との調整を行う立場。

丸の内だけでなく、北側の大手町、南側の有楽町も含めた広範なエリア全体の活性化を企図する「大丸有(だいまるゆう)エリアマネジメント協会」のメンバーとしても活動するなど、常日頃から仲通りに限らずこの地域のよりよい街の姿を模索しています。
「例えば道路や土地のことひとつ取っても、一見、ひとつのフィールドにしか見えないが、車道は千代田区の「区道」である一方、ビルの敷地は持ち主が所有する「民地」であるというように、実は個々の権利者が互いの所有物を目に見えない線を隔てながら接している、とても複雑な世界。イルミネーション実施にあたっても、その合意形成のためには各ビルの地権者、東京都千代田区、丸の内警察といった関係各所の間に立ち、段取りを踏まえつつ、街づくりの意義というものを情熱を以って伝え、理解を得るということが不可欠でした」。

あらゆる関係者を納得させるために、常に忘れてはならないのは、安全と来街者を含めた誰もが心地よく過ごせる空間にしたいという、大目的。丸の内仲通りの広々とした歩行者空間もまた、そんなゼロベースでの発想があってこそ実現されたものなのだそうです。
「かつて9メートルあった車道を7メートルに狭め、その分を左右の歩行者空間に充てたり、車道・歩道ともにアルゼンチン斑岩を敷くことで空間に趣き深さを添えたり。いずれも30年前の大丸有地区まちづくり協議会発足以降に着手されたものですが、2002年の丸ビルの竣工/開業、それと交通封鎖をしてのオープンテラスに取り組み始めた2004年あたりが、時期的に大きなターニングポイントになったのだと思います。そして、2015年、2016年の公的空間のモデル事業を経て現在の姿に近づきました。」
かくして「就業者も、国内外の観光客も、様々な属性の人々で賑わう」、そんな現在の丸の内仲通りの姿へと変貌したのでした。90年代中盤までの、15時を過ぎるとシャッター街のように閑散とうら寂しくなっていた頃からすれば、これはまさしく生まれ変わりのような変化。
今や丸の内イルミネーションの代名詞のようになっている「シャンパンゴールド」。その輝きは明るく華やかではありつつも、まぶしすぎずどこか落ち着きを感じさせるものになっているのも特筆すべきポイントです。

「ちょっと遠くの方にある木を眺めているとわかりやすいのですが、わずかな微風に反応して光が時々揺らめいているように見えますよね。ここのイルミネーションの光球が他にはない独自の形状をしたものになっているのも、実はそういう狙いがあってのものなんです」と、宮本さん。
人工物なのに、あたかも生命体のような揺らぎ。単に綺麗であるというだけでなく、そこには何か目に心地よいものが。

「そしてそれが1.2キロの長さに渡って、全て同一の電球、全て同一の色味で終始一貫していて、木々も途切れることなく続くことでスケールの大きな一つの景観を提供できているのでは、と思います」。

お盆過ぎから11月初旬までの、二ヶ月半もの期間をイルミの取り付けに要しているとのことですが、100万ものLED電球で展開される規模の大きさは、やはり伊達ではありません。

この一方で一球あたりの使用電力を逐次カットする取り組みにも積極的。その姿勢に対する評価も得て2016年には「日本夜景遺産」に認定されています。
このイルミネーションは、歩いているだけでも華やかでかつ心地よい気分になってくる稀有な街・丸の内が魅せてくれる年間でも有数のハイライト。中嶋さんや宮本さんのような街づくりキーパーソンたちの思いも凝縮された、今の丸の内ならではの空気の美味しさを、あなたも味わいにきませんか。

(文:古谷大典)
(写真:鈴木優太)

丸の内仲通り

住所
東京都千代田区丸の内1~3丁目、有楽町1丁目
電話番号
03-5218-5100
最終更新日:2018.12.7
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丸の内イルミネーション

住所
東京都中央区丸の内仲通り、東京駅周辺、大手町仲通り
電話番号
03-5218-5100
開催日程
2018年11月8日(木)~2018年2月17日(日)17:30~23:00 ※12月は17:00~24:00まで点灯
最終更新日:2018.12.7
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※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。
※飲食店情報の平均予算は、食べログの店舗基本情報を引用しています。

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