「増上寺」って、どんなお寺?
御成門駅・芝公園駅から徒歩3分ほどの場所にある「増上寺」は、約600年の歴史を持つ浄土宗七大本山の一つです。1393年に酉誉聖聰(ゆうよしょうそう)上人によって、現在の千代田区平河町から麹町にかけての土地に、浄土宗正統根本念仏道場として開かれました。
1590年に徳川家の菩提寺として認められ、幕府の手厚い保護によって日本有数の寺院として大きく発展。境内の墓所には、2代将軍の秀忠公をはじめ6人の将軍と正室や子女たちが祀られています。
明治時代には二度に渡る大火によって大殿などの堂宇が焼失しましたが、昭和46年より4年の歳月をかけ新大殿を建立し見事に復興を遂げています。
増上寺の表の顔としてそびえ立つ「三解脱門」は、江戸時代初期の面影を残す唯一の建造物で、国の重要文化遺産に指定されています。
御朱印は常時7種類。さらに限定も登場!
御朱印あつめに欠かせない御朱印帳は、黒と赤の2種類。金色で葵の紋章がデザインされた御朱印帳バンドと組み合わせて使うことができます。

宝物展示室限定などを含めて常時7種類の御朱印がいただけます。埋葬されている将軍の命日など特別な日には、限定の御朱印が登場することも。

安国殿の御朱印①阿弥陀如来
安国殿で授与していただける御朱印は4種類。「阿弥陀如来」は、昭和49年6月に現在の大殿が再建された際に、大殿の本尊として安置されました。

安国殿の御朱印②黒本尊
「黒本尊」とは、江戸幕府を開いた徳川家康公が所蔵していた阿弥陀如来像のことです。

安国殿に安置されている「黒本尊阿弥陀如来」は、家康公が出陣の際にも手元に置いていた念持仏で、勝運や出世のご利益があると言われています。御朱印は通年で授与していただけますが、御開帳はお正月と5月15日・9月15日の10時~16時のみとなっています。
安国殿の御朱印③西向聖観世音菩薩
安国殿の右手前にある「西向聖観世音菩薩」は江戸三十三観音の第21番札所で、子育て開運のご利益があると評判です。お堂の近くには子育て招福地蔵が1,000体以上も祀られています。
こちらの「西向聖観世音」の御朱印も含めた3種類は、安国殿にて9時~17時まで授与しています。

安国殿の御朱印④南無阿弥陀仏
さらに安国殿にて一筆写経を奉納すると、「南無阿弥陀仏」の書き置きの御朱印も授与していただけます。

納経料は500円で、「南無阿弥陀仏」のなぞり書きに日付と氏名を書くだけなので、写経の経験がなくても大丈夫。ぜひ体験してみてくださいね。

宝物展示室限定の御朱印①台徳院殿
大殿本堂の地下1階にある宝物展示室では、「台徳院殿霊廟模型」がメインの常設展示と企画展示を実施。宝物展示室では、常時3種類の書き置きの御朱印を授与しています。
こちらの御朱印に書かれた「台徳院殿」とは、2代将軍秀忠公の法名です。「台徳院殿霊廟」は国宝に指定されていましたが、東京大空襲によってほとんどが焼失。宝物展示室では、英国王室コレクションの倉庫に保管されていた精巧な模型が展示されています。

宝物展示室限定の御朱印②皇女和宮
「皇女和宮」とは、仁徳天皇の皇女で14代将軍家茂公の正室です。家茂公とはおしどり夫婦として有名で、増上寺に夫婦そろって埋葬されています。安国殿には像が祀られているので、ぜひ探してみてください。

宝物展示室限定の御朱印③五百羅漢
「五百羅漢」とは、江戸時代末期に活躍した絵師の狩野一信の作品のことです。

2幅に10人ずつ、100幅に計500人もの羅漢を描いた大作で、10年近くの歳月をかけて完成しました。宝物展示室では10幅ずつ順次公開されています。

番外編:限定の御朱印も要チェック!
増上寺に埋葬されている将軍や正室の命日や生誕日には、紹介した7種類の御朱印のほかに限定の御朱印を授与していただけることも。

限定の御朱印に関する情報は、増上寺の公式FacebookやTwitteで配信されているので、こまめにチェックしておくのがおすすめですよ。
歴史ある「増上寺」の御朱印めぐりに出かけよう!
徳川家にゆかりのある「増上寺」の御朱印についてご紹介しました。古い歴史を持つ「増上寺」には見所がたっぷり。勝負運の御利益もあるお寺ですので、参拝して御朱印をいただくことで心身ともにパワーチャージできるかも。お寺巡りや御朱印あつめに興味のある方は、ぜひ出かけてみてくださいね。
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