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つくり手の姿も思いも見えてきて。鞄が財布が、はやくも愛しい | analogico

good mornings

公開日 2019年2月4日

初台駅近くのanalogico(アナロジコ)は、レザーバッグをはじめとする革製品のアトリエ兼ショップ。発色や風合いの美しい各種ナチュラルレザーのアイテムを、それがまさにここで作られているのを肌身で感じつつ、手に取って見ることができます。

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初台駅をでてすぐの山手通りは、商店らしいものもほとんど見当たらず積極的に通る機会がない道。ではありますが、ぜひとも訪れておきたい革製品のお店が実はあります。
通りを歩いてほどなくして見つかるこんなディスプレイの右手奥。そこにある階段を下った先に見つかるのがこんなお店です。奥の工房スペースでは日夜製品づくりに励む職人たちの姿も。
これらアイテムの数々は、ほかでもないまさにこの場で作られたもの。その様子は、壮観である一方いたって落ち着きを感じさせるものでもあり。

アレがあってコレもあって、とラインナップの豊富さにどんどん目移りしてしまいそうで、しかし実際にはならないのは、陳列された一点一点が持つ風格ある佇まいゆえ、でしょうか。
デイリートート、スクエアリュック、コロントートといった各種鞄(かばん)類をメインに据えつつ、財布や小銭入れ、名刺入れやパスケース、メガネケース、それに文庫本カバーやしおりといった小物類も。

全て皮革産業の本場・イタリアはトスカーナ州で仕上げられた上質なナチュラルレザーが使われています。
ブラック、ブラウン、ナチュラル(天然色)の3色をメインに、時おりレッドやブルーの2色が差し色のように混じったかたちで見つかる、この落ち着きを失わない程度にほどよいカラーバリエーション。形状も丸・三角・四角といったごくシンプルなかたちで構成されたものばかり。
すぐ向こうにいる職人たちの手しごとを経て、いま私が手に取り、眺めるモノがある。じんと伝わってくるような温かみが常にそこに感じられるのは、かねてから蓄えられてきた生産現場としてのこの場の空気とも無関係ではないはずです。

それは世代をまたにかけ醸成されたもの。この場所は、analogico代表取締役にして自身も鞄職人である末吉隼人さんが、その叔母が40年以上昔から使っていたというアトリエを受け継ぎ再生させたものなのです。彼女もまた鞄づくりを生業にする職人でした。
そのように工房の再生を兼ねるかたちで2015年に船出を果たしたanalogicoで、末吉さん一同が日々のものづくりにあたり念頭に置いているのは、それが「永く使える」ものであること。

鞄・各種小物類を問わずシンプルで飽きのこない仕様にしているのは、使う人にとってのこれからの5年10年も見据えているから。つくり手としても、自らが手塩にかけてつくり上げた一点一点が、出来るだけ永く愛着を持って使い続けられることこそが本望です。
このお店が持つ店名通りのアナログ志向に似つかわしく、革漉(す)き機、箔押し機、工業用ミシンといった各種工程で用いられるマシーン類も、叔母の代から変わらず今も活躍中のものが意外なほど多数あります。

陳列されたバッグ越しに見える、壁沿いの部品収納用キャビネットもしかり。時代を感じさせる硬質なグレーのメタル感もそのままに、今なお現役です。
ひとつのものを永く使い続けるということ。その意味するところは、analogicoが取り扱うのが皮革製品であり、その見た目が月日を追うごとに味わい深く変化してくれる分だけ一層大きなものです。

実際に現地に出向いて仕入れたという皮革産業の本場・イタリアはトスカーナ州の上質な牛皮。千年以上前からかの地に代々伝わる伝統的製法で仕上げられた豊かな風合いと色味が、どんな風に移ろいゆくのかは、買った人だけが知るお楽しみ。

上が新品、下が使用後(約3年)。留め具の真鍮の輝きにも経年変化が加わる


意図せずついてしまった表面の小さな傷さえも、それごとぜんぶ、味わい深い。他にはとって代えられない自分だけのものになってゆくことへの満足感が、そこには確かにあるのです。

鞄が、財布が、まるで自分らしさの証明になるというような。
(文:古谷大典)
(写真:丸山智衣)

analogico(アナロジコ)

住所
東京都渋谷区代々木4-41-14 ハイツ参宮橋B102
電話番号
03-6276-0136
営業時間
11:00~19:00
定休日
月曜
最終更新日:2019.1.29
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