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素朴でアーシーなアフリカの食体験、浜松町にあり | カラバッシュ

good mornings

公開日 2019年2月12日

アフリカ料理と聞いてイメージできることはかなり限定的ですが、ここ「カラバッシュ」でそれが実際どんなであるか、直に体験することができます。現地出身者がつくる本場の味わいは貴重。

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羽田空港モノレールへの乗り換えとか、あるいは竹芝桟橋に出てそこから東京湾クルージング! とか、ちょっと特別な用事でもなければなかなか立ち寄ることのない浜松町ですが、駅の南側の山手線の線路からもほど近いところに、注目すべきそのお店はあります。
ぱっと見「あっよくある居酒屋さんかな」とあまり気にも留めないかもしれないこの看板。

しかしそこをスルーせずに地下へと進んだその先が、目下東京で一番アフリカ的な食空間を楽しめる場所。その名を「カラバッシュ」と言います。
この、なんびとたりとも落ち着くはずのアーシー(earthy)な色合いの内装。だってそうさ、われら地球の子。人類みなきょうだい。

インテリアにはアフリカ各地で作られた工芸品の数々。物珍しくも、特に人や動物の表情の素朴さなどに、日本各地に古くから伝わる民芸品の感性にもどこか通じるものを見てとることができます。
中でも天井の照明や壁ほか、店内いたるところで目につくこの半球状のモノ。これこそが店名にもなっている「カラバッシュ」。

英語でひょうたんを意味するカラバッシュは、ある時は実をくりぬき容器や水おけとして、またある時はスプーンなどの調理道具や食器として、また国によっては女性が被る帽子として使われるなど、実に幅広い用途があるバーサタイルなモノであります。

店内では、カラバッシュを使った照明上の演出も

プラスチックと違い、捨ててもそのまま土にかえってくれるエコ的スマートさ、それに「もったいない」の精神にも通じる、身の回りにあるモノを様々な用途に活用してみせるアフリカ的精神までもが窺えて。なるほど店名に掲げられるだけの尊さ。
ちなみに週末の夜にはアフリカ出身のミュージシャンを中心とするバンドのライブも楽しめる場所らしく、カリンバ(親指ピアノ)やジェンベなどのちょっとした楽器も見つかったり。お店の人にお願いして少し触らせてもらうのもまた楽しからずや。

アフリカの国の大使館関係者を見かけることもままあったりするのが、このお店ならでは。そしてもちろん厨房にもアフリカの国出身のミスターやマダムを中心としたスタッフの姿が。
いまお店で腕をふるうのはガーナ人サラさん、セネガル人アムサトさんといったマダムたち。彼女らが祖国で慣れ親しんだ西アフリカの国々で食されるものを中心とした各種メニューがここで作られます。
「フーフー」は、ぜひ試しておきたい西アフリカ・中部アフリカの主食。ヤムイモをお湯で混ぜてこねて作られるこの大きくまるまるとしたやつを、汁物とともに味わうのです。

黄色いシチューのような「エグシ」は、ウリのタネを砕いて細かくしたのをマトンともに煮込んだもの。柔らかくてもちむちっとしたフーフーを手でちぎって、これに浸して・口に運べば…。
それは、はじめての、いまだかつてない、ブランニューなテイスト。カレーのような濃い味からはほど遠く、見た目からすると意外なほど塩味が薄いのです。

塩が貴重であり簡単に入手できない地域ならではの、塩味には頼らない味わい。西アフリカ料理が持つこの味のベクトルは、初めて食べる誰にとっても「発見」といって差し支えない新鮮さがあるものと思います。

ちなみにここでもやはりカラバッシュの出番。食器ではなく指を使って直接食べるので、つど指を洗うのに水おけ的に使われるのです。
グリル系も試したいところ。特にこのクロコダイルのブロシェットなんて。鶏肉のごとく淡白、かつ硬質で噛みごたえがあって、質実剛健なところがクロコダイルのイメージ通り。マヨネーズのようなソースがかかっています。他にダチョウのステーキも。

おやつのように軽くいただけるものも。例えばナツメヤシのドライフルーツ。単に干しただけのこれが、干し柿にも似た濃厚な甘さ。ミネラル分も豊富らしく、サハラ地域の砂漠で生きる遊牧民の間では保存食として食されることも多いもようです。シソみたいで日本人としては飲みやすいハイビスカスジュースとともに。

ハイビスカスのジュースは、飲酒が禁じられているサハラ砂漠より北などイスラム圏ではアルコール飲料代わりに嗜まれる

食事そのもの、あるいは店内各所の工芸品の数々、そしてインテリアに食器にと八面六臂の活躍を見せるカラバッシュにも共通するその素朴さ、飾らなさ。そこには、世界のメインストリームをゆく文明を生きる私たちが見落としてしまった何かが含まれているような気がしてなりません。

それはきっと、生命そのものに根ざした素朴でおおらかな何か。思えば、今の世界を席巻している音楽や踊りにおけるビートというものも、アフリカの地で種蒔かれたものです。
折に触れて戻ってくれば、何か大切な気付きが得られる予感もするこのアフリカ的良心に、あなたも会いにいってみてはどうでしょう。

(文:古谷大典)
(写真:井上綾乃)

カラバッシュ

住所
東京都港区浜松町2-10-1 浜松町ビル B1F
電話番号
03-3433-0884
営業時間
【ランチタイム】  火~金  11:30~14:00 (lo13:30) 【ディナーータイム】  月~土  17:30~23:00 (lo22:00)
定休日
日曜・祝日、4月29日、5月3日(金)-5月6日(月)
平均予算
[夜]¥2,000~¥2,999 [昼]¥1,000~¥1,999
最終更新日:2019.4.26
データ提供:食べログ
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