ちくわ。 おでかけ情報

西麻布の深夜の駆け込み寺。お腹空いたら「かおたんラーメン」

good mornings

公開日 2019年4月10日

西麻布界隈の頼れる深夜メシといえば。お土地柄にも関わらずとても庶民的な「かおたんラーメン」には、今日もまたそのおいしい一杯を求めて様々な人々がやってきます。

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夜、六本木駅の喧騒をちょいと西に逃れれば、アーバンなお宅に混じりつつ、ネオン密やかに灯るイイ感じのお店がぽつぽつと。そもそも看板すら掲げていない正真正銘の隠れ家的な店だって少なくないそんな西麻布の街。

軒並み、武装するがごとく完璧な化粧でキメた女性みたいな店ばかり、と思いきや例外がありました。かおたんラーメンです。
ひっそり静まり返った青山霊園を背に、テレビのアンテナみたいにちょちょいと気軽に取り付けられたような電飾がちらつくそのお店。右も左も道路が走り、他の建物の連なりからは隔てられているのが離れ小島というか中洲状態というか。シュールです。

はた目には少し心もとなくなってくる造りではあっても、これが3.11の揺れにもしっかりと耐えてみせ、今宵なお元気に営業しています。
通っぽくてお洒落、かつ妖しくもある夜時間がそこかしこで繰り広げられるこの界隈で、飲み明かす人も踊り明かす人もみんな「深夜メシなら、あそこで!」と頼りにしてきたのがこのかおたんラーメンであります。

午前11時半から早朝5時までと、かおたんの一日はとても長い。

細長い店内に沿って配された横長のテーブル。そこに今宵また、近所の会社で仕事を終えたおじちゃんも、これから夜を遊ぼうと意気込む友達づれもカップルも、仕事合間のエネルギーチャージにと立ち寄るタクシードライバーも、見知らぬ者同士みな肩を並べてラーメンに、餃子に、舌鼓を打つひとときを過ごしていきます。

お店を代表する味の代表格は、店名まんまの「かおたんラーメン」。お値段、税込750円の醤油ベースのラーメンです。
そのスープは、あくまでマイルドにつき。細かくなった揚げねぎが浮かんでいて香味高さを与えています。しょっぱいというよりはむしろ良い塩梅に「甘い」スープが絡んだ麺を、おいしくズビズバすすりましょう。

その味わいは、アルコールが通過した後の舌と喉にもちょうどよく、締めのラーメンとしてもすごくいい。そんなわけで今も昔も一貫して熱烈な支持を得ています。

セットものを頼めば出てくる「ボイル野菜」も美味。底の方にあるタレをしっかり混ぜて。

長テーブルで知らぬ者同士隣り合うも、別段気まずくもならず、むしろ銭湯に行ったときのような擬似大家族感すら感じられてくる店内。テーブルのいちばん奥の方で森のクマさんのごとくどっしり座り、言葉少なげながらも優しい目でお客とお店を見守っているのが、落合さん。

お店をはじめた当人はいま、現場の第一線を退き見守り役に回っています。
元サラリーマン。「人生なんてどうせ明日のことはわからないのだから」という、ある意味リアルかつニヒルとも言える人生観もあってか、グルメガイド片手にきょうはこのお寿司屋、あすはあのラーメン屋と食べ歩きに半端なく大きな楽しみを見出していた彼がこの店を立ち上げたのは、およそ30年前のこと。

その大いに肥えた舌で開発した「かおたんラーメン」ほか各種メニューの美味しさは言わずもがな、そもそも地域の飲食店が軒並み閉じている中ここなら深夜メシにありつける頼もしさ、そして大都会なのにまるで人里離れたような立地もネタ的に功を奏して(?)、オープン以来この界隈で夜を謳歌するオトナ達を中心に、熱い支持を受け今に至っています。

朝の5時まで夜通しお店を開ける方針の底には、落合さんの優しさ。「お腹が空いた人を前にしたら、食べさせてあげなきゃしょうがないからね」なんて。

夜を飲み明かす人・踊り明かす人、あるいは普通にランチタイムに訪れる人。さみしくもなってきそうなロケーションにありながら全方位的に皆を喜ばせてくれる、なんて頼もしいかおたんラーメン…(じーん)。
(文:古谷大典)
(写真:井上綾乃)

かおたんラーメンえんとつ屋 南青山店

住所
東京都港区南青山2-34-30
電話番号
03-3475-6337
営業時間
[月~木] 11:30~翌5:00 [金・土] 11:30~翌6:00
定休日
日曜日
平均予算
[夜]¥1,000~¥1,999 [昼]~¥999
最終更新日:2019.4.19
データ提供:食べログ
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