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「都電カフェ」登場。三ノ輪橋停留所の界隈に一層の賑わいの予感

good mornings

公開日 2019年7月9日

レトロな商店街「ジョイフル三ノ輪」の一角に店舗を構える「都電カフェ」。ハンバーガーほかグルメ的にも注目のこのお店、オーナーにして電車マニアでもある藤田さんがまた魅力的な人です。

三ノ輪駅
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落ち着いた町の簡素な停留所に、電車がまたもガタゴト到着。東京さくらトラム(都電荒川線)の終着駅・三ノ輪橋(住所としては荒川区南千住)の界隈は、420メートルにも渡って続く商店街「ジョイフル三の輪」しかり、絵に描いたようなレトロな光景が広がる界隈です。

地域きっての賑わいを見せる商店街の入り口からすぐ。かつて荒川区職員として勤務した経歴もあり、かつ生粋の電車マニアとして長年ありったけの情熱をそこに注ぎ込んできたとある男性がつくりあげた、その名も「都電カフェ」なるお店が、このほど5月にオープンしています。
お店の中はというと、カウンターに、奥の棚に、モニターから流れる映像に、また店奥へ歩き進める足元のあたりにも、電車と駅がかもしだす、あらゆるロマンの断片が。

知る人ぞ知るレアものも多数あるらしいことが、店を作った張本人であるオーナー・藤田孝久さんから教えてもらうことでわかってきます。
元から詳しい方はさておき、まずはカウンターの模型がなんなのかを、その優しく穏やかな語り口から説いてもらうのが良さそう。日本の電車に、イギリスの電車。いつの時代に走っていたものであり、いかに精巧なのか。

またその上方を飾る掲示の数々は、かつて上野駅中央改札でまさにこのようにして乗客に便名、行き先、時刻を知らせていたもの。東京では軒並み電光掲示板に取って代わられたいま、本来ライブラリーのような映像でしか見ることのできない貴重な眺めなのです。

店内で手に取ってみることのできる時刻表など、ここに陳列されるあらゆる鉄道関連の文物のデザインには、はるけし昭和の趣き。かつ保存状態もとてもきれいで思わず目を疑います。
広い店内のいちばん奥には巨大な120インチスクリーン。世界各都市の街角の映像がでかでかとノンストップで見る側の旅情を誘ってくる一方で、その左右には近場でお店も始めた鉄道写真家・中井精也さんによるこれまた美しい作品群の展示。

この店内奥側のスペース、ここだけでも40人ほどが収容可能という大きなものなのですが、その一角には京浜急行2100形、小田急ロマンスカーNSE3100形や都電7000形のシルバーの座席シート(!)。これに腰掛けてカフェメニューがいただけるとは、ファンにとっては何よりの特等席でしょう。
これだけゆったり広々とした環境で電車関連のものに親しみつつ過ごせるカフェレストランは、都内ひろしといえどもおそらくここを置いて他にはないはず。

遠路はるばる人々を運んではまた立ち去ってゆく都電の姿が町の日常にどっしり深く根を下ろす、そんなこのエリアの散策にうってつけのお休み処といえる、都電カフェなのであります。

電車マニアにして、文化ゆたかな地域を夢見る仕掛け人

電車マニア、より正確には「鉄道会社で車両運用に従事する職員が現場で実際に用いる『運転時刻表』のマニア」という、極めてニッチな分野を専門とする藤田さん。下谷に育ち、ダイヤ改正ともなれば始発から終電まで上野駅の現場に張り付き、どの車両がどう運用されているか、それぞれのナンバーをメモするなど自分の目で調べるのが恒例だったという、その情熱たるや。
お店自体にも明らかなその底知れぬ興味関心の一方で、元荒川区職員としてのキャリアを持つ彼は、この界隈がより文化の豊かな町として盛り上がるよう、大きな地域愛を胸に日々動いてもいます。

昨年カンヌでパルムドールを受賞した映画「万引き家族」のロケ地として注目を浴び、外国人の訪問も増えているというジョイフル三の輪。そんな商店街全体として、荒川区のまちとして、さらには隅田川を挟んでお隣り北千住(足立区)とも「千住の縁」を大事に、その持てる歴史や文化をタネに、アーティストなども絡めた各種イベントや交流の機会を創出している最中です。
そんな南千住のまちの一大発信地としての動きはFacebookページも含め注目しておきましょう。70代にして、藤田さんは今なおハートフルな未来を夢見る日々を送っています。

メニューはメニューでかなり充実

このお店の広いカウンターの向こうには、オーストラリア人シェフ・ブラッドリーさんの姿。自然派で体によい食を重んじる彼が提供してくれる食事やスイーツはチキンタコサラダ、パワースムージー、フムス、南インドカレー、チョコレートブラウニーなどなど引き出したくさん。

食をお店のメインに据えていなくても全くおかしくないその店名からすれば、これは驚くほど意外です。
中でもその筆頭格は、今やジョイフル三の輪で楽しめる名物グルメの一角といってもよさそうな「三ノ輪バーガー」。ビジュアル的に映えるこの盛り方もまた新鮮です。

(お肉とポテトを野菜に変えた「スキニーボウル」もあり)

牛の赤身100%でできた肉を上下から挟むその全粒粉バンズ、ブラッドリーさんの手により毎度力と心を込めてつくられています。Thanks Chef!

三ノ輪に居ながらにして、世界を走れる

テーマが電車というこのお店ですが、実は同じ建物の3階に「CYCLE GYM MINOWA」なるスペースを併設していて、これがなにげに見逃せない充実度を誇るものなのです。

そこは本格マシン(ロードバイク同様に漕ぐことのできる「ローラー台」)が6台並び、各自目の前のモニターに広がる仮想空間の中を、サウジアラビアの砂漠から実際のツールドフランスのコースまで、世界各地にわたる様々なコースを走行することができるという場所。
この充実のオンラインサイクリングシステムは、実写映像・CGの両方を備え、画面上の道路の勾配に同期してギアの重さも変化するなど、想像以上のリアルさがあります。世界中の人と同時に同じコースを走る「グループラン」など、ワールドワイドな自転車コミュニティに参加できるこの世界、相当に広そうです。

自宅に導入しようとしてもローラー台で漕ぐ際の振動が日本の住宅事情的になかなか厳しいものがあるなか、ここ三ノ輪にやって来て世界を存分に走る楽しみを知ってしまった人は着実に増えているもようです。

(取材先提供画像)

広い室内にはシャワー室も複数完備されていて、汗をたっぷりかいた後でもきれいさっぱり。

(文:古谷大典)
(写真:奥陽子)

都電カフェ&サイクルジム三ノ輪

住所
東京都荒川区南千住1-15-16
電話番号
03-6806-6860
営業時間
11:00~22:00
最終更新日:2019.8.22
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