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地域を挙げてわんさか賑やか。「ジョイフル三の輪」の縁日大会

good mornings

公開日 2019年9月30日

去る9月7日(土)、荒川区きっての一大商店街・ジョイフル三の輪で行われた縁日大会。年を通じていちばんの賑わいを見せるこの日は近年いっそうの活況を呈しています。

三ノ輪駅
三ノ輪橋駅
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都電おりたら風情はすぐそこ。昭和50年代から変わらない、のどかで商店街然とした営みが今や貴重なジョイフル三の輪。全長およそ420メートルにもなる長いアーケードの下をぶらつくその間、世界は平和な気がしてきます。

毎年9月上旬に行われる縁日大会の日、この場所はひとつのクライマックスを迎えます。子どもをはじめ地域の人々が押し寄せるごく賑やかな姿をお目にかけることができるのです。
暦の上ではとうに秋であろうと、夏のエネルギーはいまだ果てない2019年9月7日土曜日の午後。汗かきベソかき濃密なひとときを過ごす少年少女たちの脳裏にはやがて、これが夏の遊び納めのよい思い出として刻まれることになるのでしょう、たぶん。

イベント前の期間の買い物ついでに、あるいは学校で配られるチラシから切り出すことで手に入れた縁日券。ポケットに忍ばせたその一枚二枚と引き換えにチャレンジしてみる射的、金魚すくい、輪投げ、ガラポンその他。

パッションをいたいけにほとばしらせる姿が、商店街のあちこちで。
大きな戦利品を手にしてご満悦の足どりは、その一歩一歩も堂々と。かたや夢破れ、わずかに残る悔やしさを晴らすべくラムネを勢いよくグビッとやる姿も。

この日数時間限りのはかなくもスペシャルなワイガヤ感は見守るおとなとしてもなんだか人ごとではなくなってくるというか、綿あめやらかき氷やらに無性に手を伸ばしたくなってしまうものがあります。
縁日らしい勝負ごとコンテンツ以外にも出し物は多数。ぬり絵したり、達人にべいごまを教わったりと、縁日券なしで楽しめるブース。また地元の第六瑞光小学校や荒川第一中学校が各自の取り組みやその成果をPRするブースも登場したほか、同じ地点から撮った写真を見比べることでまちの今昔がわかる教養系ブースも。
都電の走るまちとしての誇りと郷土愛はこの地域を特徴づける「らしさ」のひとつですが、それを象徴するなかなかドラマチックな話が、実はあります。

現在唯一残る都電・荒川線(東京さくらトラム)。都心方面から見てそのさいはてにあたる「三ノ輪橋」のひとつ手前、「荒川一中前」停留所は、都電にまつわるレトロなイメージとは裏腹になんと2000年になって登場したもの。1960年代後半に路線廃止が相次ぐなど都電が衰退の一途をたどっていた中、これはなんと70年ぶりに新設された停留所なのです。
時代の趨勢からすれば極めて異例なこの「事件」を起こさせたのは、路線のすぐそばを並走するように長く続くこの商店街ならではの事情と、関係者の熱意。

三ノ輪橋側だけでなく、そこから遠い店々へのアクセスを向上させたいというその想いは、近隣住民ほか延べ18,525名ぶんもの賛同者の署名を集め、約六千万円の費用のうち「誘致の会」としての約1,000名からの寄付も合わせ多額の負担金を募るなど、精力的な活動へと展開。結果、誘致活動の開始からわずか二年足らずという驚きの速さで都議会での採択までこぎ着けることとなります。

当時旗振り役として一連の活動を先導した「コスモ住宅」店主・高木義隆さん。
商店会理事長としていまなお地域の発展に尽力する彼は、20週年を迎える来年にも一大イベントも実施するべく、既に動き出している模様です。式典の開始タイミングを停留所オープン時と同じ11時11分に予定するなど、徹底してコトに臨むところがまたアツい…!

ちなみにその敏腕は近年、この縁日大会においても成果をもたらしています。区の教育委員会と子育て委員会に熱心に働きかけ、区内の小中学校と幼稚園に通う全ての子どもに縁日券つきチラシが行き渡るようにした結果、その約6,000枚のうちの三割に相当する分の縁日券が利用されたのです。
兼ねてから来場者は決して少なくはなかったものの、一般的な折り込みチラシで期待される反応率(1~2%)に比べ際立って大きいリアクションが得られた4年前からというもの、賑わいはいっそうの増大をみせ今回の35回目を迎えたのでした。

活気をなす主役のひとりひとり、その姿はほほえましく、時にいじらしく。晩夏のセンチメンタルな気分もおおいに癒す、そんな下町のハレの日なのです。
(文:古谷大典)
(写真:奥陽子)

ジョイフル三の輪

住所
東京都荒川区南千住1-19-1
最終更新日:2019.11.29
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