「東京から来るなら、まず東海道線の小田原駅の隣、早川駅にある『小田原漁港』に行ってみるのがおすすめです。小田原駅からもタクシーで1,000円しないくらいの距離にあります。地元に長く愛されている名店も多く、食事だけをしに東京からやってくる人も多いですよ。そして、その足でぜひ小田原駅の方へ向かってみてほしい。小田原城を見学したり、古い城下町を歩いてみたり、最近増えてきた新しい素敵なお店を巡ったり。旧三福不動産の1階には小田原情報が手に入るチラシ棚も設置しています。街を知りたいという人はぜひ立ち寄ってみてください」(旧三福不動産共同代表・山居是文さん)。


1階はイベントスペースと賃貸オフィスとして運営しており、2階は旧三福不動産のオフィスの他、コワーキングスペースと賃貸オフィスが併設。

そもそも「三福」というのは以前1階にあった中華料理店の店名。以前シェアオフィスの愛称が「旧三福」だったことから、会社の名称として起用されたそう。

旧三福不動産のオフィス。温かみのある空間でゆっくりと暮らしの相談ができそう。

小田原出身の旧三福不動産共同代表・山居是文さん。
旧三福不動産が得意とするのは、『他の不動産屋が手を出したがらない素敵な物件』。不動産業界では一般的に古い集合住宅や平家の古民家などメンテナンスが大変な物件は、価値が見出されずに取り壊されてしまうことがほとんど。しかしそんな物件にはもう製造されていない貴重なすりガラスが使われていたり、素敵な意匠が残っていたりする。そんな今あるものの価値を再発見し、物件のポテンシャルを引き出す。そして丁寧に仲介するのが、旧三福不動産の役割なのです。

コワーキングスペースに続く廊下。すりガラスや壁の質感など、昔ながらの雰囲気がぐっときます。

廊下では古物の販売も。
店舗物件は小田原駅から半径500mくらいは1.5〜2万/坪ほどで比較的家賃が高く、駅から歩いて10〜15分くらいの半径1,000mの場所であれば大体1万/坪以下と少し地価が下がります。その辺りは店舗兼住居として活用できる物件も多く、旧三福不動産でも比較的取り扱いのあるエリア。お店の魅力を高めるための投資がその分できそうです。

1階のイベントスペース入口には近くのお店の案内が。なかには旧三福不動産が仲介しているお店もあります。
「神奈川県内の同じ海沿いである茅ヶ崎や鎌倉、横浜などはブランド力があるものの、だいぶ地価が上がります。物理的な距離ではなく、電車に乗っている移動時間で考えると小田原は比較的近くて地価も安い。通勤のことを考えると、仮に新幹線代が会社負担ではなく自腹だとしても20年間で1,200万円ほど。地価の平均額を足すと4,100万円ほど。お金の損得で言えば、広い敷地が安く買えて、東京まで通う生涯のコストも安い。小田原は他の土地と比べても合理的な選択だと思います」。
旧三福不動産では購入物件の場合、お願いすればリノベーションも手掛けてくれます。自分らしいライフスタイルに合わせた家をお得に購入したい人であれば、比較的地価の安い小田原でリノベーションありきの家探しをするのは非常におすすめでしょう。

【リノベーション事例:施工前】Cuore Ricco(レストラン)

【リノベーション事例:施工後】Cuore Ricco(レストラン)
また、1階にはイベントスペースも完備。さまざまなワークショップやトークイベントを開催しています。イベント以外でも会議や勉強会、プレゼンの場としても利用可能です。

コワーキングスペースは2部屋完備。月会員だと1万円で24時間、365日利用可。ドロップインは1日1,000円。

1階のイベントスペース。部屋は1時間1,000円で貸切可能。
「移住を考える人でいえば、30歳前後で小さなお子さんを自然環境のなかで育てたいというご家族や、60代くらいになってゆとりのある暮らしを送りたいという年配のご夫婦が特に多い印象です」。
毎朝海で散歩をして、休みの日には山のアクティビティを楽しんだり、少し足を伸ばして箱根の温泉に出かけてみるのも◎。移住というよりも『お引越し』という感覚で、小田原暮らしを考えてみませんか?

(写真・北浦汐見)