国の天然記念物です / 馬場大門のケヤキ並木
お食事・お買い物の楽しみがたくさん集う駅前商業施設にも隣接する、府中随一の大通り。およそ500メートルの長さにわたりケヤキほか200本を超える大木が左右に整然と並ぶその下をそぞろ歩くのは気持ちがよい限りです。
夏にはけやきフェスタ、また年末にはイルミネーションも。
夏にはけやきフェスタ、また年末にはイルミネーションも。
近代的な景観のど真ん中にあることからすればだいぶ意外ですが、この道、さかのぼること11世紀に源頼義・義家がケヤキの苗1000本を寄進したことにはじまると言われています。
のち徳川家康もケヤキを補植し、今なお残っているものもあるということで、実はとても貴重なモノ。ということもあってケヤキ並木としては日本国内で唯一、天然記念物に指定されています。
のち徳川家康もケヤキを補植し、今なお残っているものもあるということで、実はとても貴重なモノ。ということもあってケヤキ並木としては日本国内で唯一、天然記念物に指定されています。
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府中といえば先ずは / 大國玉(おおくにたま)神社
多摩エリアはおろか都内全体でも有数のたいへん名高い古社で、そのはじまりは約1900年前と伝わっています。厄よけや縁結びの神様でもあり、幅広い世代の人々が日頃から参詣しています。
本殿に至るまでの広々とした境内はおのずと心落ち着いてくるようなゆとりの空間。重要文化財を含む宝物殿も見ものです。
また毎年5月3日から6日まで開催の例大祭「くらやみ祭」は、地域きってのイベント。当初、街中の明かりを消して真っ暗な状態で深夜に行われていたのがその名のもとになっています。
お神輿や大太鼓、山車やお囃子などなど、旧甲州街道から神社までの一帯にかけて、当日は大いに盛り上がります。
お神輿や大太鼓、山車やお囃子などなど、旧甲州街道から神社までの一帯にかけて、当日は大いに盛り上がります。
B大國魂神社
- 住所
- 東京都府中市宮町3-1
- 電話番号
- 042-362-2130
- 営業時間
- 6:30 − 17:00( 9月15日 − 3月31日) 6:00 − 18:00(4月1日−9月14日)
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見えますか? 昔のお役所 / 武蔵国府跡
律令制が敷かれていた昔々、各地に置かれていた地方のお役所・国衙(こくが)がココにありました。武蔵国はまさにこの場所にあった建物を中心として治められていたのです。
この現代アートにも見えてくる赤いモノは、その国衙の建物を柱の部分だけ復元したというもの。
この現代アートにも見えてくる赤いモノは、その国衙の建物を柱の部分だけ復元したというもの。
かたわらには、ありし日の国府について解説がなされている館もあって、当時の事情について見聞を深められます。
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ココでビシッとお達し / 高札場(こうさつば)
大通りが南北に交わる交差点にこのような史跡が残っています。
これ、かつて江戸幕府が一般庶民に対し、禁制や法令といったお達しを板に書いてここに掲げていたというもので「高札場」と言います。
これ、かつて江戸幕府が一般庶民に対し、禁制や法令といったお達しを板に書いてここに掲げていたというもので「高札場」と言います。
人々の目に触れやすいようにということで甲州街道、相州街道、川越街道が当時交差していたこの地点が選ばれており、場所としての重要性を物語っています。
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足利尊氏ゆかりの / 高安寺
かの有名な足利尊氏(室町幕府の将軍)ですが、彼がもともとこの地にあったお寺を別途「安国寺」(人々の平和を願い彼が全国各地に建てたお寺)として再興したお寺がこちら。
都選定歴史建造物にもなっていて山門がこの通り、風格をただよわせています。
都選定歴史建造物にもなっていて山門がこの通り、風格をただよわせています。
境内には、尊氏の時代よりさらに昔、鎌倉時代のものと伝わる「弁慶の硯井戸(すずりいど)」も残されています。弁慶の泣き所、のあの弁慶が写経のためにこの井戸水で墨をすったという伝説が残されています。
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いくさの現場も / 分倍河原古戦場跡
武士ゆかりの場所がもうひとつ。今でこそ小川さらさらとしてピースフルなここですが、実は遠くむかしむかし、新田義貞が鎌倉幕府軍を負かした戦の現場だったところです。
幕府がいよいよ滅亡し鎌倉時代も終わりを迎えるという、ひとつの時代の区切れ目として重要な「天下分け目の戦」だったことが碑には記されています。
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駅前の雄姿…! / 新田義貞公之像
ひとつ前で登場の新田義貞ですが、彼が駅名と同じ「分倍河原の合戦」で活躍した時の姿を示す像が、駅前ロータリーにあります。
駅を降りてバスやタクシーに乗り込む人々が集うこの場所で、日夜勇ましい姿を披露しています。戦(いくさ)じゃ戦!
駅を降りてバスやタクシーに乗り込む人々が集うこの場所で、日夜勇ましい姿を披露しています。戦(いくさ)じゃ戦!
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国府のまちに残るモノ
ということで、府中のレキシ系要ウォッチングスポットの数々を見てきました。東京のむかしといえば江戸、と則イメージしてしまいやすいものの、府中にはそれ以前のモノがこうしてたくさんあるのです。これらまさしく、地域のほこり。
この記事で紹介したスポット
