コレが噂の。 / 武蔵国分寺
駅名として、あるいは「国分寺市」という地域名を通して知られるお寺そのものが、今もここにあります。
むかしむかし、天平時代に聖武天皇の命によって全国にひとつずつ設けられた国分寺。当時武蔵国だった東京エリアにもこの武蔵国分寺が建立されたのでした。
むかしむかし、天平時代に聖武天皇の命によって全国にひとつずつ設けられた国分寺。当時武蔵国だった東京エリアにもこの武蔵国分寺が建立されたのでした。
全国的にみても広く立派な境内を有するお寺だったものの、実は鎌倉時代後期に分倍河原の合戦でいちど焼失してしまいます。現在見ることのできる寺院はのちに再建されたものなのです。
こちら、門前に構える立派な楼門も実は明治時代に移築されたもので、二階部分には十六羅漢像が納められています。
こちら、門前に構える立派な楼門も実は明治時代に移築されたもので、二階部分には十六羅漢像が納められています。
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年に一度のご開帳も / 国分寺薬師堂
江戸時代に再建されたこの薬師堂ですが、毎年10月10日に限って内部の拝観が可能です。
ご開帳当日に拝める木造の薬師如来坐像は、国指定重要文化財というとても貴重なもの。年に一度限りのチャンスというのが、実に重みがあります。
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天平の和歌で詠まれた草木ばかり / 万葉植物園
先代住職により設けられた植物園です。万葉集で詠まれる植物「万葉植物」は全部で200種類以上あるのですが、そのうちこの土地で植栽可能なものが全て集められており、万葉植物全体の大半にのぼります。
早春ならカタクリ、ミツマタ、アセビなどなど。どれが何の植物なのか、またそれに関連する歌も含め札には記されており、四季折々の植物とともに当時の人々の目線から昔をしのぶことができるという、風流な園内となっています。
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往時の姿をミニチュアで / 武蔵国分寺跡資料館
広い境内一帯からの出土品ほか発掘調査の成果、それに国分寺市の文化財もあわせて展示するこんな資料館も、お寺のすぐ近くにあります。
敷地の入って右手には1/10スケールで復元された七重の塔も。五段でもなく七段重ねです。当時の実物の迫力ときたらそれは凄かったのでしょう。
なお館内では、当時の伽藍配置のようすがわかるジオラマ模型もあってこれもお見事。奈良の東大寺みたいにとても立派なものだったことがよく分かるはずです。
D武蔵国分寺跡資料館
- 住所
- 東京都国分寺市西元町1-13-10
- 電話番号
- 042-323-4103
- 営業時間
- 午前9時から午後5時まで(入館は4時45分まで)
- 定休日
- 月曜(祝日・振替休日の場合は翌日休)
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風に吹かれて / 武蔵国分寺跡
今よりずっと広範に広がっていた境内なので、武蔵国分寺に関連する遺跡も東西1.5キロ、南北1キロという広さに渡っています。そんな中に講堂、金堂、七重の塔といった建造物の礎石が点在しており、それぞれの跡地にはそれが何なのかを解説する看板などが立っています。
遠い昔がかつてどんなだったか、このだだっ広い広がりを前にちょっと想像してみてもよいでしょう。古墳にも通じるロマンがあります。
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「国分寺」という地域名はダテじゃない
カルチャー色ゆたかな中央線のまちとして全国区で名の知られる「国分寺」ですが、その名のもとになっているお寺の立派さも、ここまでみてきた通り、さすがです。
東京のむかしといえば江戸。そんなイメージを塗り替える史跡の数々が国分寺にはあります。
東京のむかしといえば江戸。そんなイメージを塗り替える史跡の数々が国分寺にはあります。
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