2015年3月、神田明神の真横にオープンしたメンズ専門の着物テーラー「Y.&SONS」は、平成の男性たちをいつもよりちょっとカッコ良くする、とっておきの着物を仕立ててくれるお店だ。
←アートワークは平林奈緒美氏、インテリアは佐々木一也氏と店作りにはトップクリエイターたちが携わった。
店は洗練されたモダンな雰囲気でとても着物屋とは思えないが、母体は創業1917年の呉服店。着物の本質を守りながら、自由に楽しむ。それがこの店のスタイルだ。「着物だからこうしなくちゃいけない、なんて考えなくていい。だからここではNY発の『JUTTA NEUMANN』のレザーサンダルや、『KIJIMA TAKAYUKI』オーバーサイズのハットなど、普通着物と合わせないような小物もセレクトしています。想像の一歩先を行く着こなしを提案したくて」と語るのはディレクターの矢嶋孝行さん。
灰色の着物に白のカジュアルな腕時計がよく似合っている。店内の壁一面には全国の産地から選りすぐった反物が美しく並んでいて、お気に入りを見つけたらなんと最短2週間で着物に仕立ててくれるという。値段だってリーズナブルだ。
↑店名のロゴが入った芯に巻かれている反物。全体の6・7割がオリジナルデザインで、なかには若冲モチーフなものも。
「着物は仕立て料込みで¥39,000から。ユニークなオリジナル柄もありますが、縦縞などのシンプルなものが中心です。これからの季節は¥29,000から作れる浴衣もおすすめ。仕上がりが速いので、海外からの観光客の方にもお作りいただけるかと思います」。
洋服が根付いた現代の日本、そして世界へと着物の魅力を発信したいという矢嶋さん。新旧の文化が交わるここ神田はそのステージにぴったりだ。「海外の方はもちろん、日本人にとっても着物は非日常の“ファンタジー”を楽しめるファッション。見た目だけでなく五感でその世界観を味わってもらえるようなお店にしたいです。私はファッションで街の景色が変わると思っているんです。この店をきっかけに着物に触れる人が増えて、神田の街に新しい彩りが生まれるといいですね」。
- 住所
- 東京都千代田区外神田2-17-2
- 電話番号
- 03-5294-7521
- 営業時間
- 11:00~22:00
- 定休日
- 水曜日
最終更新日:2017.4.4
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