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100年以上、変えないから変わらない神田の「鳥すきやき」

一瞬「入っていいのかな…」と思うほど堂々たる門構えの鳥すき専門店「ぼたん」。でも遠慮はいりません。ここは庶民の街・神田。明治30年頃の創業の老舗には、ご近所さんから文豪まで、様々な人の胃袋を満たしてきたという器量の大きさがあるのだから。2階の広間は広く、木枠の窓にはまった波打つガラスに昭和を感じる。等間隔に並ぶちゃぶ台と鍋を挟んで客が向かい合い、名物「鳥すきやき」をつつく。なんとも粋な空間だ。

公開日 2016年12月24日

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エリア
秋葉原駅
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ライター
FREE AWAJI BOOK
100年以上、変えないから変わらない神田の「鳥すきやき」

築80年のお店でいただく老舗の味。

一瞬「入っていいのかな…」と思うほど堂々たる門構えの鳥すき専門店「ぼたん」。でも遠慮はいりません。ここは庶民の街・神田。明治30年頃の創業の老舗には、ご近所さんから文豪まで、様々な人の胃袋を満たしてきたという器量の大きさがあるのだから。現に4代目店主の櫻井一雄さんはとても朗らか。「この建物は関東大震災後の昭和4年に建てたもの。店名の由来は花の牡丹じゃなくて、洋服のボタンなんです。昔はこの辺りに、らしゃ屋(生地屋)がたくさんあってね。着物が主流の時代、洋服のボタンは格好良く見えたそうです。“らしゃ屋”と言っても、若い人はわからないか(笑)」。

2階の広間は広く、木枠の窓にはまった波打つガラスに昭和を感じる。等間隔に並ぶちゃぶ台と鍋を挟んで客が向かい合い、名物「鳥すきやき」をつつく。なんとも粋な空間だ。

備長炭でいただく、100年以上続く下町の肉料理。

鍋の作り方や材料は創業以来ほぼ変わらない。鳥は丸鶏をお店でさばくので、胸からモモ、内蔵まですべて具材に。鳥肉は足が早いので、昔から店でさばいてすぐにお客さんに出していたのだそう。

四角い鉄鍋の下には、ガスコンロではなく備長炭を入れた台。濃い目の割下でぐつぐつ煮えた鳥肉や焼き豆腐、ネギ、しらたきを溶いた卵にくぐらせて、ふぅふぅしながらいただく。どこ産のどんな銘柄鶏だなんて野暮なことは言わないで、噛むほどにじんわり滲み出てくる旨味をただ味わえばそれでよし。
最後は余った卵で丼にしたり、鍋の汁をご飯にかけて〆。一連の流れに無駄がなく、これが100年以上続く下町の肉料理なのだと感動すら覚える。だけど“伝統を守らなければ!”なんて堅苦しい使命感は感じない。ただここでずっと、続けているだけ。「豆腐は近所の越後屋さん、ネギは千住の市場、鍋も鋳物屋さんに作ってもらったもの。みんな昔からのものを守っているだけ。鳥肉は牛肉より前から日本人に親しまれていた食材ですし、いわばこれは庶民の食べ物だから気取る必要はないんです。若い人も大歓迎ですよ」と櫻井さん。この先の100年も変わらずこの場所に、鳥すきやきのいい香りが漂っていますように。

ぼたん

住所
東京都千代田区神田須田町1-15
電話番号
03-3251-0577
営業時間
[月~土] 11:30~21:00(最終入店20:00)
定休日
日・祝 ※8月は2週間ほどお休み
平均予算
[夜]¥8,000~¥9,999[昼]¥6,000~¥7,999
最終更新日:2017.3.10
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※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。
※飲食店情報の平均予算は、食べログの店舗基本情報を引用しています。

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